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【HAPPYになれる英語ニュース】 ドナルド・グローヴァーのMVで振付を担当した、ルワンダ出身の女性ダンサー

映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でハン・ソロの盟友…もとい悪友のランドを演じているドナルド・グローヴァー(音楽活動時の名義は『チャイルディッシュ・ガンビーノ』)。5月にリリースしたシングル「This is America」のミュージックビデオは、黒人差別や相次ぐ銃乱射事件など、アメリカを取り巻く問題を強烈に描く内容で、世界中で大きな話題になりました。私もこのビデオを初めて見た時には、あまりに斬新な映像表現に、目が点になってしまったほどです。

特に印象に残ったのは、ドナルド・グローヴァーのダンス。何かに操られているような、というか、体の内側から何かに突き動かされているようにも見える…なんともいえず不思議な動きなのです。

この振付を担当したのは、ルワンダ生まれで英国在住の女性ダンサー、シェリー・シルバー(Sherrie Silver)さん。シェリーさんのインタビュー動画がBBCのサイトにアップされています。(英語字幕つき、約6分)

www.bbc.com

このシェリーさん、とにかく笑顔がステキなのです。5歳の時に英国に移住したシェリーさんは、その肌の色のために差別を受け、学校でいじめられていたのだそうです。そんなつらい経験を語るときでさえ、シェリーさんの表情は晴れやかで、すがすがしい。ダンサーとして自分を表現する際、自分の肌の色は強力な武器になる…そう気づいてからは、ありのままの自分を愛せるようになったといいます。

ミュージックビデオの撮影現場は、自己主張の強いクリエイターが集まってお互いの意見をぶつけ合う、緊張感あふれるものだったことがうかがえます。そんな中でシェリーさんは、ロボット的な動きではなく、人間らしくてどこか幸福感のある動きを取り入れました。アフリカ系独特のプリミティブな動作で、人間の性を表現したかったのだと思います。そうして出来上がったのが、あの「なんとも言えない動き」だったのですね。

アフリカの国々といえば、人々がまず連想するのは貧困問題や伝染病など、ネガティブなことばかり。けれども、アフリカには楽しいことだってたくさんあるし、ファッションやダンスなど、世界に誇れるものがある。そしておいしい食べ物には事欠かない。そんな「素顔のアフリカ」を、シェリーさんはダンスで表現したいと考えているのです。貧困や差別に屈せず、自分たちで未来を変えよう-。シェリーさんが体全体で発するメッセージに勇気づけられる人は、人種や国籍や性別を問わず、きっとたくさんいると思います。