HAPPYなニュースを英語で読もう。

英語のニュースサイトから「楽しい気持ちになれる記事」だけを選んで紹介するブログです。

【HAPPYになれる英語ニュース】定年後の人生を豊かに。63歳のライフガード

仕事を早期退職したのち、テキサス州のビーチでライフガードとして働く63歳の男性が、NPRのインタビューに答えています。(音声・スクリプトつき)

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全寮制の男子校で数学の教師をしていたビルさんは、59歳で早期退職し、ペンシルバニア州からテキサス州に移住しました。やがて、のんびりした生活に物足りなさを感じるようになり、地元ビーチでライフガードの手伝いをするサークルに参加。手伝いだけでは飽き足らず、自ら救助員として活動することにしたのです。

元教師で若者の扱いに慣れていたはずのビルさんも、孫のような年齢の若者たちに交じって仕事をすることに、はじめのうちは不安を抱いていました。「場違いのキモいおっさん」にならないよう、マジメにトレーニングに取り組み努力した結果、若い仲間たちに温かく受け入れられ、今では週末のフットボール観戦に誘われるほど親しい仲になったのだそうです。

高齢のライフガードに驚く海水浴客もいますが、ビルさんはそんな海水浴客との会話を楽しんでいるようです。「私の年齢を当てさせると、みんな実際より若い年齢を言ってくれるんですよ」

このように語るビルさん、リンク先の音声を聞いてもらえばわかりますが、ものすごくステキな声の持ち主なのです。第一声を聞いたとき、俳優さんが演じているのかと思ったほど。そのおだやかな声と口調からビルさんの謙虚な人柄が伝わってきて、「私もこんなふうに年を取りたい」と思わせてくれます。

 

インタビューの中で、私が一つ気になった箇所がありました。「シニアのライフガードは今後も増えそうだが、それはなぜだと思うか」という問いに対し、ビルさんはこう答えます。

“Well, there’s a few things happening. One is that older Americans are staying in shaped more and we’re seeing a lot more active. And the other thing is of course the shrinking applicant pool for the younger lifeguards. It seems like more young people are not working in the summers like they used to.”

 

「理由はいくつか考えられます。1つは、アメリカの高齢者の健康志向が高まり、以前に増して活動的になっていること。もう1つは、ライフガードの求人に若者が集まらなくなってきたことです。今の若い人は、昔に比べて夏のアルバイトにあまり精を出さないみたいですね」

これを聞いて私は、「年配の人だけがどんどん元気になって、若者は元気がなくなってるの?」「若者の海離れ?」「若者のバイト離れ!」と一瞬考えましたが、昔と今とでは若者を取り巻く事情が違うというだけかもしれません。インターンで忙しい学生は多いでしょうし、ITの発達で、バイトの職種の幅が以前より広がっているのかも。いまどきのアメリカの学生が夏休みをどのように過ごしているのか、興味のあるところです。

 

インタビューの英語は発音もクリアで聞き取りやすく、しかも3分半ほどの短いやりとりですので、英語を勉強中の方はリスニング教材にぜひどうぞ。

A 63-Year-Old Lifeguard : NPR

 

↓こちらは、60歳を過ぎてからスターバックスの店員として人生の再スタートを切った男性のお話。

↓こちらの映画のロバート・デ・ニーロは、素敵なシニアライフの理想形です。

【HAPPYになれる英語ニュース】 ドナルド・グローヴァーのMVで振付を担当した、ルワンダ出身の女性ダンサー

映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でハン・ソロの盟友…もとい悪友のランドを演じているドナルド・グローヴァー(音楽活動時の名義は『チャイルディッシュ・ガンビーノ』)。5月にリリースしたシングル「This is America」のミュージックビデオは、黒人差別や相次ぐ銃乱射事件など、アメリカを取り巻く問題を強烈に描く内容で、世界中で大きな話題になりました。私もこのビデオを初めて見た時には、あまりに斬新な映像表現に、目が点になってしまったほどです。

特に印象に残ったのは、ドナルド・グローヴァーのダンス。何かに操られているような、というか、体の内側から何かに突き動かされているようにも見える…なんともいえず不思議な動きなのです。

この振付を担当したのは、ルワンダ生まれで英国在住の女性ダンサー、シェリー・シルバー(Sherrie Silver)さん。シェリーさんのインタビュー動画がBBCのサイトにアップされています。(英語字幕つき、約6分)

www.bbc.com

このシェリーさん、とにかく笑顔がステキなのです。5歳の時に英国に移住したシェリーさんは、その肌の色のために差別を受け、学校でいじめられていたのだそうです。そんなつらい経験を語るときでさえ、シェリーさんの表情は晴れやかで、すがすがしい。ダンサーとして自分を表現する際、自分の肌の色は強力な武器になる…そう気づいてからは、ありのままの自分を愛せるようになったといいます。

ミュージックビデオの撮影現場は、自己主張の強いクリエイターが集まってお互いの意見をぶつけ合う、緊張感あふれるものだったことがうかがえます。そんな中でシェリーさんは、ロボット的な動きではなく、人間らしくてどこか幸福感のある動きを取り入れました。アフリカ系独特のプリミティブな動作で、人間の性を表現したかったのだと思います。そうして出来上がったのが、あの「なんとも言えない動き」だったのですね。

アフリカの国々といえば、人々がまず連想するのは貧困問題や伝染病など、ネガティブなことばかり。けれども、アフリカには楽しいことだってたくさんあるし、ファッションやダンスなど、世界に誇れるものがある。そしておいしい食べ物には事欠かない。そんな「素顔のアフリカ」を、シェリーさんはダンスで表現したいと考えているのです。貧困や差別に屈せず、自分たちで未来を変えよう-。シェリーさんが体全体で発するメッセージに勇気づけられる人は、人種や国籍や性別を問わず、きっとたくさんいると思います。

 

【HAPPYになれる英語ニュース】イングランドのサッカーファンが連呼するあのフレーズは何?

サッカーワールドカップはやっぱり楽しい!

開幕前は、マスコミの無理やりな騒ぎっぷりに嫌気がさし、「今回は絶対に見ないぞ」なんて思っていたのに、いざ始まってしまえば、白熱した試合の連続に、毎戦ワクワクしている自分がいます。

日本代表は残念ながらベスト16で姿を消してしまいましたが、大会前のあらゆる雑音を跳ね返し、素晴らしい戦いぶりを見せてくれたと思います。私はJ1鹿島アントラーズの大ファンなので、アントラーズ所属および出身の選手たちが活躍してくれたのが、何より大きな喜びでした。「大迫半端ないって」というあの名フレーズをワールドカップ本大会で叫ぶという9年越しの夢がようやく叶い、ほんとうに嬉しいです。サムライブルーの戦士たち、ありがとう!

 

さて、私は昔から音楽や映画などの英国カルチャーが好きで、ワールドカップでも、日本以外の国ではイングランドをいつも応援しています。

SNSでもイギリス人のアカウントをたくさんフォローしていますが、今回のワールドカップが開幕して以来、Twitterの私のタイムライン上に、あるフレーズがひんぱんに現れることに気づきました。

まずは、私の大好きなOne Directionのルイのツイートから。

ルイのツイートをもう一つ。上記のツイートとあわせまして、不適切な表現が含まれておりますことを本人にかわってお詫び申し上げます。この子は聞かん坊なもので…。

One Directionからもう1名、リアムのツイート。こちらはemojiバージョン。

続きまして、こんなお笑いツイートを発見。

これらのツイートに共通するフレーズ、お気づきになりましたか?

そう、"It's coming home (Football's coming home)" です。

 

目につく英国方面の方々が皆このフレーズを連呼しまくっているので、これってなんなん?と思って調べたところ、こちらのニュースサイトに詳しい説明がありました。日本-コロンビア戦の後「『大迫半端ない』って何?」というネット記事が上がったのとちょっと似ているかも。

Sunday Exress (UK)

サッカーの母国といわれ、これまでに数々の名選手を輩出してきたイングランドですが、ワールドカップを制したのは、自国で開催された1966年の1度だけなのだそう。国際タイトルになかなか手が届かない状況が続く中、サッカーファンの間で、"It's coming home"フットボール(サッカー)は帰ってくる」)というフレーズがチームを応援する合言葉となったのです。サッカーの母国のプライドと意地、そして自国チームへの深い愛を感じます。「フットボールを取り戻せ!」などと強い言葉でプレッシャーをかけるのではなく、あくまでも「戻ってくるのを待っている」感じなのが、なんともいじらしいですね。

1996年には、自国開催となった欧州選手権に向けてこんな応援歌がリリースされました。Baddiel, Skinner & The Lightning Seedsの「Three Lions」という曲です。スリー・ライオンズとは、イングランド代表チームの愛称。「勝てないのはわかってるけど、奴らを信じるしかないんだよな…」という、英国らしいペーソスあふれる内容です。(英語詞はこちら

こちらのミュージックビデオは、ワールドカップフランス大会が開催された98年に、歌詞を一部変えて再リリースされた時のものです。96年バージョンに比べて、若干ポジティブな内容になってい(るような気がし)ます(英語詞はこちら)。スリー・ライオンズへのはちきれんばかりの愛情がこれでもかというほどに伝わってきて、涙なしでは聴けません…。

 

ワールドカップの試合会場でイングランドサポーターが熱唱しているのはこの曲だったんですね。私、イングランドを応援し始めたのが98年のフランス大会からだったんですが(ご多聞に漏れず、ベッカム様がきっかけです)、こんな曲があったことを全然知りませんでした。今回はいよいよ優勝カップに手が届くかも!?…ということで、"It's coming home"のフレーズが今まで以上に力強く叫ばれているからこそ、私の耳にまで届いたのでしょう。

 

ネット上は"It's coming home"のネタ動画であふれていますよ、という、英ガーディアンの記事。

www.theguardian.com

 

まだ優勝したわけでもないのに、英国の皆さん少々ハシャギ過ぎじゃないですかw けれども、とにかく暗いニュースの多い昨今、嫌なこと面倒くさいことをすべて忘れて、何かに夢中になれるのは良いことですよね。もし本当にイングランドが優勝した時には、私もテレビの前で「Three Lions」を歌えるように、今から練習しておこうと思います。

 

サッカー馬鹿はどこまでも滑稽で、哀しい。だからこそ愛おしい。ケン・ローチ監督のサッカー愛と人間愛がほとばしる映画2本。

【HAPPYになれる英語ニュース】ライドシェアが新たなビジネス発祥の場に?

The New York timesで、「(Uberなどの)ライドシェアは、新たなビジネスの出会いの場となるか」という記事を見つけました。これが今どきのアメリカン・ドリームのつかみ方なのか…と、興味深く読みました。

UberLyft、Viaなどのライドシェア(相乗りサービス)で同じ車に乗り合わせるという偶然の出会いによって得た繋がりから、ビジネスチャンスをつかんだ人々のことが紹介されています。

この記事に出てくる人のほとんどは起業家で、自分のアイデアで人生を切り開いていこうとしている人ばかり。「こんなことまでビジネスにしちゃうの!?」というようなユニークな例もあり…ニューヨーカーのバイタリティーにはとにかく驚かされます。

ハリウッド映画に出てくるような思わぬ展開に、当事者たちも一様に驚いている様子。しかし、彼らは、幸せが歩いてくるのをただ待っていたのではありません。街に出て、行動し、積極的に人と触れ合ってきたからこそ、幸運を手にできたのだと思います。

 

当事者たちの印象的な言葉をご紹介します。

 

“In a Via, everyone is willing to talk and be friendly because it’s an intimate setting. And you never know who can help you.”

(相乗りになると、みんな気軽におしゃべりし、仲良くなろうとする。そのほうがお互いに気持ちよく過ごせるから。ひょっとしたら、自分を助けてくれる人がその中にいるかもしれないしね。)

 

“I give him so much credit because he didn’t know me from a hole in the wall,” she said. “And of course, what goes around, comes around.”

(彼は私のことをまったくといっていいほど知らなかった。だからこそ彼のことを信用できたんです。それに、自分の行いは、いずれ自分に返ってくるはずですから。)

 

幸運をつかむことのできる人は、幸運が転がっていそうなところに居合わせることのできる人、なんですよね。つまりフットワークが軽く、生きた情報を自分で仕入れることのできる人です。さらに、今よりもちょっと先を見て、つねに準備をしている人。そして、他人を幸せにすることが自分の幸せにつながる…そう強く信じている人。

ニューヨークを舞台にしたサクセスストーリーが多いのは、そういう人が世界中から集まって来るからなのかもしれません。

 

***

私はニューヨークの街が大好きで、毎年のように出かけていっては、いろんなものを吸収して帰ってきます。旅先ではUberもよく利用しますが、乗るのは単独で乗車するUberXばかりで、相乗りのUberPoolは利用したことがありません。相乗りの方が割安なんですが、ただでさえ英会話力がボロボロで、ドライバーとのちょっとしたやりとりだけでも冷や汗ものなのに、見ず知らずの乗客と狭い車内で肩を寄せ合って過ごすことになったら、熱出して倒れちゃいそう。でも、今度ニューヨークに行くときには、勇気を出して相乗りをしてみようかな。もちろんその時には、人の役に立ちそうなアイデア持参で。私の隣にリッチな投資家さんが乗ってきて、手を差し伸べてくれるかもしれませんからね。

 

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写真は今年5月、アメリカに旅行した際に乗車した、Lyftの広告入り地下鉄車両です。これはニューヨークではなくボストンですが。

ライドシェア普及の影響で、アメリカの大都市での地下鉄の利用者数がわずかに減少に転じた…というニュースを少し前にどこかで読みました。ライバルであるはずの企業のロゴで車両を覆うとは…ボストンの交通局のこの寛容さ、好きです。

 

このブログでは、新聞記事の本文および翻訳は掲載しません。今回ご紹介した記事はやさしめな文章で書かれているので、ぜひリンク先に飛んで読んでみてください。

Is Ride Share the New LinkedIn? - The New York Times

 

↓記事の後半に登場するライドシェアのドライバーが、これからドライバーになろうとしている人向けに書いた本。乗客だけでなく、ドライバーも起業家なんですよ。 

 

↓ニューヨーク、そしてタクシーといえば、この映画。現代版としてリメイクされるとしたら「ウーバードライバー」になるのかしら…。